「ビジネスモデル・イノベーション」を読みました。
サービスデザイン・イノベーションについて学びたくて、たまたま図書館で見つけたので借りてみました。
イノベーションを10のタイプに分類し、それぞれの説明と事例、また112のイノベーションの戦術と組み合わせ事例が紹介されており、イノベーションについて知識の薄い初心者にはありがたい入門書となっておりました。
(1)利益モデル
(2)ネットワーク
(3)組織構造
(4)プロセス
(5)製品性能
(6)製品システム
(7)サービス
(8)チャネル
(9)ブランド
(10)顧客エンゲージメント
過去どういうイノベーションが企業でなされており、それが上記のどのタイプのイノベーションの組み合わせなのかを知れるのは非常にありがたかったです。
イノベーションとは製品やサービス単体を指すのではない。
製品やサービスだけのイノベーションはすぐに模倣されてしまうのであり、
持続的に成功するイノベーションを生み出すためには、
いかに本書で紹介する「10個のフレームワーク」を複数個組み合わせて生み出すかが重要なのだ。
これを読んで自分もイノベーションがすぐに思いつくようになるかといえばそうではありませんが、事例を知ること、イノベーションのパターンを理解することは非常に役立つと思いました。
参考になった章の一つに「イノベーション分析」の章があり、ある産業が過去どのイノベーションに力を入れ、力を入れるイノベーションがどう推移していき、現在はどうなっているか可視化したグラフが紹介されていました。
可視化することで、その産業ではどのタイプのイノベーションが手付かずかすぐに理解することができます。変化の要因やその業界の推移も理解でき、こうやって俯瞰して見るということはとても大切なのだと感じました。
実は個人的な話なのですが、先月サービスデザインのワークショップに参加し、グループで提案を行ないました。
私たちのグループは先生にけっこう厳しいお言葉をいただきましたが、それ以前に、実は個人的に大きな反省がありまして、グループディスカッションでイノベーションのアイデアが時間内に出ず私は本当に真っ白だったのです!
厳しい言葉をいただいたとしても案を出せるだけで偉い!と思い、その後2週間ほど、個人的に課題に対して案を考えてみることを行なってみました。
さすがに何らかの案は出せましたが(とはいえスモールビジネス的な案ですが)、これは本当に難しいと感じました。
世の中の変化に伴い、特にモノづくり中心の世の中ではなくなっていくと言われている中で、イノベーションやサービスデザインを学ぶことの必要性を今感じています。「イノベーションは天才だけが起こすものではない。誰にでもできる”システム”である」そうで、私も少しづつでも学んでいければと思いました。