情報アクセシビリティについて今一度考える
「耳が聞こえなくなっても絶望しない社会を作りたい」難聴の弁護士が指摘する、情報アクセシビリティの課題
という「アクセシブル・ツーリズム推進シンポジウム」の講演の文字起こしをされた記事を読みました。
デザイナーとしては、非常に重要なテーマだと感じ、何度か読み直したりしました。
私は普段生活をしていて、聴覚障害者の方に情報が届いているのか?ということを気にかけたことはありませんでした。
音声でのアナウンスしかない場所では聴覚障害者には情報が届かないという当たり前のことに気がつきませんでした。
記事にもありますが、障害者だけでなく、高齢化が進む日本では情報アクセシビリティの問題はとても重要です。
情報アクセシビリティといえば、私もWeb制作で大きく関わってきます。
海外ではアクセシビリティに配慮されていない企業サイトは訴えられたりしています。
私のWebアクセシビリティの知識も完璧ではなく、理解しているのは
- コントラストに配慮する
- 音声ブラウザを利用されている方のために正しくマークアップする
- 文字は画像化しない
- 画像にはalt(代替テキスト)をつける
- 色弱の方でも情報が得られる配色
- スマートフォンで拡大禁止を使わない
- 拡大含め文字サイズを大きくすることができるように作る
- 音声ブラウザで読み上げしづらい文字を使わない
くらいでしょうか。
そして私自身上記が完璧にできているかといえば、適切なaltをつけられなかったり、altの指示漏れ、デザインによってはコントラストが足りないこともあるなど、対応できていないこともあります。
記事内でも「門前払い」という言葉が出ていますが、情報アクセシビリティに配慮しなければ情報が届かず、提供者自身が障害者の方に「あなたには情報を届けません」と言っているのと同じだと思います。
デザイナーとしても責任を持って情報アクセシビリティに取り組んで行かなければならないと思いますし、事業主の方にも広めていかねばいけないことなんだと改めて思いました。
記事によると昨年の10月から、「障害者差別解消条例」が施行されたそうで、東京都は義務として、障害を理由として、正当な理由なく、サービスの提供を拒否したり、制限したり、条件を付けることを禁止、障害のある人から、「こういう対応をしてほしい」という意思表明があったときに対応しなければならないそうです。
条例だから対応するというのではないのが理想ですが、条例になることで対応が進むことは喜ばしいことだと思います。
条例について知らない事業者の方も多いと思いますので、情報共有も行っていければと思います。