「悲劇的なデザイン」を読みました。
「悲劇的なデザイン あなたのデザインが誰かを傷つけたかもしれないと考えたことはありますか?」を読みました。
デザインの良し悪しで人が亡くなったり事故に繋がったりするというのは理解していたので、そういった事例が紹介されている本なのかなと思っていたのですが、それだけでなく、デザインをする際のマインドなど、デザイナーとしての考え方の基礎を学べるようなことが載っていました。
読むことで改めて自分が仕事をしていくときの志なども確認出来たのと、クライアントの方に説明するときにもこの本の内容が役立つのではないかなと思ったりしました。
以下クライアントの方ともぜひ共有したいなと思った箇所です。
ひどいデザインのプロダクトは、クリエイター(あるいはスポンサー)が第一で、ユーザーは二の次である
ユーザー中心のデザイン(UCD)が効果的なのは、調査を通じてユーザーをよく理解し、その上で何かを理解するやり方が体に染みつくからだ。ユーザーのニーズや行動原理を理解してはじめて、解決策を考えることができる。最初にプロダクトをデザインし、ユーザーのニーズとプロダクトの機能が一致していることを期待するやり方は、ほとんどうまくいかないし、ものすごく非生産的だ。
デザインは人間とテクノロジーの橋渡しをするためのもので、橋がどれだけ渡りやすいかは、私たちデザイナーにかかっている。橋を渡れずに除外された人は、社会的にも、政治的にも、創造性の面でも置いて行かれたと感じる。
何かをデザインするときは「どんなクールな見た目にできるか」ではなく、まず「どんなデザインにならユーザーが楽に目標を達成できるか」を考えなくてはならない。
適切なデザイン・ソリューションを生むには、ユーザーへの共感が大切
ユーザーリサーチがない共感は間違った共感で、ユーザーの実施の望みや体験を考慮すべき部分に、自分の考えや好みを当てはめているだけだ。
人間には、自分で自分をだまし、自分の望みはみんなの望みだと思い込むくせがある。
“ユーザーの代わりに”考えるだけでは、自分のためにデザインしているのと変わらないし、危険だ。ポイントのずれた解決策をデザインしかねないし、自分の考えと矛盾する証拠に見て見ぬ振りをするようにもなる。
優れたデザインは、デザイナーの視点にはバイアスがかかっているという想定の元に作られ、ひどいデザインはすべてのユーザーを代理しているという勘違いの元に成り立つ。
ただ指示を受け入れてアプリの体裁を整えるだけで影響を考えない人間、つまり言われたことをこなすだけの人間は、自分をデザイナーだと思ってはいけない。こうしたやり方を無意識に続けると、ひどいデザインが生まれる。(省略)別の誰かの計画を達成するためだけに自分のスキルを費やしている。
デザイナーとしての責任を持ち、言いなりにならず、諦めず、より良いものづくりができるように、プロジェクトを実行する際により良い選択できるように、信念を持ち、そして学び、周りの人と共有し、謙虚に、厳しく、デザインを行っていければと思える本でした。
デザイナーだけでなく、何かを作ることに関わっているみなさんに読んで欲しい本です。
「プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」を読みました
本書の発売を知ってから、私自身プロダクトマネージャーではないから時間が出来たら(機会があれば)読もうかなと思っていたところ、ぜひ読んでみてとオススメされたこともありですぐに予約をして読みました。
サイトの軽量化案件、その後
今年の2月にサイトを軽量化する作業をお受けしました。
Googleのサイトの計測サービスであるPageSpeed Insightsで8点から70点へ、体感的にもかなり変わったなと思っていたのですが、本日別の作業があり、検索順位を確認したところ、「地域名 ジャンル」で1位になっておりました。
Googleのアルゴリズムの変化や、サイテーションという口コミ効果の影響もあるので一概に言えませんが、軽量化をする前は実は全然検索結果画面に上がってこず、Googleの評価が低いのだなと思っていたのですが、今は「地域名 ジャンル」だけでなく、「地域名 ジャンル サービス名」でもかなり上位になっており、その差に驚きました。
軽量化前はかなり重く、スマホでアクセスした際にサイトが表示されるまで8秒以上待ったりと、Googleがユーザーにおすすめできるサイトになっていなかったことを考えると、順位上昇に軽量化対応もかなり関わっているのではないかと思います。
SEOで順位を上げるためではなく、ユーザーのために親切なサイトを目指してサイトを作る、という考え方が私は好きなのですが、親切なサイトを目指した結果、順位が上がったのを見るとやはり嬉しくなります。
普段制作を行っている中で常に思うのは、常にユーザーのことを考え、気遣い、心遣いしていくことが重要だということ。
重さ、テキスト、ソースや構成など、どこまで心遣いできるかでも、結果が変わってくるのではないかなと思ったりしています。
デザイン=オシャレなものを作ること、ではない
デザイン=オシャレなものを作ること、と思っている方も多いのではないかと思います。
また、オシャレなものを作ればデザインとして良いのか、といえばそうではないということを理解されている方であっても、なんとなくデザインと言えばオシャレなものと感じているのではないでしょうか?
ここしばらくローソンのプライベートブランドのデザインリニューアルについて話題になっているようで、関連する情報が流れてくると時々チェックしたりしています。
サイトの軽量化案件
サイトから数字に繋げるには、新たにサイトを作り直すのではなく、既存サイトを活かし、改善することも有効です。
というわけでとあるサイトの軽量化対策を行うことになりました。
サイトが重いとユーザーに悪い印象を与えてしまううえに、SEO的にもマイナスです。ユーザーに選ばれるには、どんな見た目のサイトを提供するかと同じくらい、どれくらい早く情報を提供できるかということも気にかけなければなりません。
このあたりは料理が出てくるまでの時間も大切な飲食店と同じですね。どんなに素敵なお料理も待たされすぎるとストレスを強く感じてしまいます。
今回ご依頼いただいたのはWordpressで作られたサイトでした。
このサイト、なんとテーマファイルの画像だけで41.1MBも!
テーマファイルの画像だけで41MBというのは、ちょっと驚きでした。
ブログやSNSの中の人
普段はサイトを作るほうがメインで運用は主にサポートが中心なのですが、ご依頼を受けて、ブログを書いたり、SNSの中の人をやっている案件もわずかですがあります。
Webは作ってからがスタートよく言われます。
運用こそが本番。
お店作りと同じです。
Webから集客できないよ。
効果がないよ。
という方はサイト作りが間違っている場合も多いのですが、運用ができていないことが原因であることも多いです。